保育士が公営保育所に就職する場合、肩書きは「地方公務員」となります。このため保育士に支払われる報酬は地方公務員の給与体系にもとづくものとなります。地方公務員の報酬は「給料」と「諸手当」からなります。「給料」は、一般企業でいう「基本給」にあたるものです。「諸手当」には、通勤手当、扶養手当、居住手当などがあります。
保育士が、公営保育所で「公務員」の身分で働くということの最大のメリットは、有給休暇、病気休暇、産前産後休暇などが取りやすいということです。不況などの影響を受けやすい民間企業では、長期休暇を取ることが難しいという場合も多いです。しかし、地方公務員の場合には、共済組合や職員互助組合にも支えられ休暇が取りやすい制度が整えられています。長期休暇を取った場合でも、一生という単位で仕事を続けるという観点からは、優れた待遇だといえます。
私営保育所の場合、保育士の待遇は施設独自に決められることになります。私営・認可保育所の場合には、福祉職公務員の給料に準じて決められることが多いです。一般的には、民間企業が設置する保育所よりも社会福祉法人などが設置、運営をする保育所のほうが、保育士の待遇が良い傾向にはあります。
また、認可外保育所で働く保育士の待遇は、必ずしも公営、私営・認可保育所より、「良い」「悪い」のどちらとも、言えない場合があります。これは、どのような保育所であっても「地域の保育料(児童を預ける保護者が、保育所に支払う料金)の相場とかけ離れた料金は設定しづらい」という事情があるためです。同じような保育料を設定していれば、そこから保育士に支払われる人件費も、似たようにならざるを得ないのです。