情緒障害児短期治療施設は、現在では、法律用語である「情緒障害」に該当する状態に陥っている子どもに、治療を施すという目的の施設です。「情緒障害」は、「情緒が不安定で混乱した状態」を言い、不登校、引きこもり、家庭内暴力などの問題行動、チック、拒食症、過食症などの神経症症状がみられる子どもが、情緒障害児短期治療施設に入所することになります。
情緒障害児短期治療施設は、設立当初は「非行問題を抱えた子ども」を想定していたのですが、徐々に不登校を起こしている子ども、虐待をうけた子どもの治療が中心となってきました。主に、小中学生が利用していますが、残念ながら利用年数が延びたり、年齢が上がっても家にもどれないなどの理由で、長く施設にとどまる子どもも、増えてきています。
情緒障害児短期治療施設の保育士は、医師、心理療法士などと協力して、仕事をすることになります。子どもを預かるだけではなく、子どもに心理療法を行うこと、自立のための基礎として、情緒障害の状態を改善することが大事となります。そのため保育士には「生活指導の徹底」が求められます。正しい生活リズムを取り戻すことだけでも、子どもは驚くほど元気になる、という場合も多いです。その上で、施設を退所してからも、適切な手段で自己主張ができたり、他人を思いやることができたりするように、保育士は医師、心理療法士と協力して、児童と接することになります。